水槽飼育と婚姻色 その3 水温
綺麗な婚姻色を出すのに、一番重要な要素が水温かもしれません。特に秋産卵型のカネヒラは、水温変化とその後の温度維持だと思います。2002年2月「水温変化とカネヒラ」で記述した様に、霞ヶ浦のカネヒラは9月から11月に綺麗な婚姻色を見せます。右上のグラフが霞ヶ浦周辺の気温と水温の年間変化です。各月毎、左の青色が最低気温、ライトブルーが平均気温、黄色が霞湖水温度、赤色が最高気温です。何れも月間平均です。9月は最高気温に近い25℃の水温です。11月は最高気温と平均気温の中間で13℃程度の水温です。夏場8月に27〜28℃の最高水温を示した後に、25℃から13℃に水温が下降している時に婚姻色を出すことが分かります。我孫子の経験では、室内水槽飼育だと、夏場水槽クーラーでも設置しない限り、30℃以上の水温に上がります。その後、外気の低下と共に、室内水温が20℃程度に下がって来ると、カネヒラの婚姻色が目立って出て来ます。養殖している人達は17〜19℃が一番綺麗と言います。室内では18℃程度にヒーター温度を設定すると、10月から翌年の4月頃までカネヒラの婚姻色が楽しめます。 全く別の話ですが、水深の浅い川の水温は、日中の最低気温と最高気温とほぼ連動して変化します。凄いときは一日に10℃以上変化します。春産卵のヤリタナゴなんかが、水深数十cmの浅い川で、3月下旬〜4月初旬頃から婚姻色を示すのは、最高気温が20℃近く上がる日があったりして早咲きの桜みたいに、湖より先に婚姻色を出すのだと思います。
反対に、霞の湖水は水深100cm以上だと一日に2〜3℃程度しか変化しません。従って次の様なタナゴの動きが推測できます。
@冬は、水温変化が激しく厳しく冷え込む川からタナゴが大量に湖に避難して来て、船溜まりの端っこの水温変化の少ない処に集まります。川で越冬するとしても、凄い深場の穴場とか、
A冬でも、日中、日差しポカポカの時は、船溜まりのスロープ浅瀬なんかに日向ボッコで子タナゴがウロチョロするのは、川と同じで水温が温くて心地良いからでしょう。
B春3〜4月に霞周辺のホソや川にタナゴが遡上するのは、日中の水温上昇が早くて、気持ちよいからでしょう。湖に近接している川では、早朝夕方より日中の日が昇った頃の方が、タナゴの動きが活発な感じです。
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