霞ヶ浦のカネヒラの産卵

セタイシガイ 6x4cm程度 イシガイ 6x3cm程度
今から40年ほど前に琵琶湖のカネヒラの産卵について調べた研究があります。対象は、カネヒラ、イチモンジ、タビラ(多分シロヒレ)、ヤリの4種類です。

結果から次の様な事が分かったそうです。
1.夏の分布状況は、ヤリとタビラが多く、琵琶湖全体に分布していた。一方、カネヒラとイチモンジは、内湖や湾の奥域に限られ、数も少なかった。

2.産卵時期は、カネヒラが9〜11月(10月ピーク)で、ヤリとタビラが5〜8月(5月後半ピーク)、 イチモンジが5〜8月(7月ピーク)であった。

3.産卵対象の貝は、カネヒラが:セタイシガイ、マツカサガイ、タテボシで、中でも、セタイシガイ(別名オトコタテボシ)を好む様であった。他の研究では:イシガイを好む結果もあった。
イチモンジが:セタイシガイ、マルドブガイ、タビラ:セタイシガイ、タテボシ、マルドブガイ、ヤリが:セタイシガイ、マツカサガイ、オトコタテボシであった。

4.産卵場所は、カネヒラとイチモンジの産卵が、比較的に浅域の1〜3mで行われ、ヤリとタビラは1〜7mまでの地点で行われていた。特にカネヒラは、岸から近い場所に局限されていた。4種類とも岸から200m以内であった。

5.産卵の卵数は、カネヒラとタビラが1〜10個(殆どが1〜3個)で、ヤリは1〜115個(主に15〜60個)であった。
多分これらの調査結果は、今の霞ヶ浦水系にも当てはまる事だと思います。霞ヶ浦水系のカネヒラは、

1.夏の分布状況が、湖内の一定の地域に限られ

2.産卵時期は、 琵琶湖とほぼ同様で 9〜11月で10月が最盛期。

3.産卵対象の貝は、霞ヶ浦水系のイシガイ。セタイシガイやマツカサやタテボシは、霞ヶ浦水系に居ないと聞いています。イシガイは霞ヶ浦よりも北浦に多く分布する様なので、噂の北浦拡大も本当でしょう。

4.産卵場所は、岸から数十m以内の浅い場所。更に、流入河川もありますが。

5.産卵の卵数も1〜3個。 だから、カネヒラ養殖の方達は、沢山沢山の貝を入手したがります。多分セタイシガイなんかでしょう。
マツカサガイ 6x4cm程度
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